2013年10月10日
対応ハード:
Windows / PS4 / PS3 / XboxOne / Xbox360
犯罪者になってオープンワールドで大暴れする超人気シリーズの5作目。3人の主人公を使い分けながら犯罪ミッションをクリアしていこう。街中でド派手なカーチェイスを演じたり、邪魔な奴らを銃で始末したりしながら、犯罪者の帝王を目指す。
アクションゲームの楽しさが詰まった究極の犯罪者ゲーム。遊び方を工夫すれば半年でも1年でも飽きずに遊べます。オープンワールドの出来が恐ろしく良い。アクション性がいいし画面もキレイ。ゲームの世界に迷い込んでしまったような臨場感にどっぷり浸れます。
かなりの予算を掛けて作られたのでしょう。オープンワールドの出来が凄い。
ゲームを始めてまず驚くのがこれです。画質がキレイ。街が本当に目の前に広がっているような錯覚にさえ襲われます。遠くの方まで景色が見渡せます。まるで本物の景色みたい。
キャラを動かしてみたり、車で軽く街を流してみると、アクション部分もほぼ完璧に仕上がっていました。これは大傑作の予感!
そしてその予感は的中しました。グランド・セフト・オート5は究極の犯罪者ゲームとしての完成度を誇っていました。
3人のキャラを切り替えながらゲームを進めるというのは正直面倒でした。戦闘の途中で強制的に別キャラへの切り替えなどを強要される場面もあり、没入感が削がれます。
グランド・セフト・オート5の一番の残念ポイントがこの3キャラ使い分けでしょう。無いほうが絶対よかった。
過去作みたいにひとりのキャラをじっくり楽しむゲームで良かったのです。サンアンドレアスみたいに女性と仲良くなったり、食べ過ぎで太ったり。そういう生活感のある仕様だと完璧だったのに。
グランド・セフト・オート5ではそこまで自由にキャラになりきって生きていくことが出来ません。それぞれの操作キャラには性格やバックボーンが設定されていて、最初からキャラ設定が固まってしまっています。
これは本当に残念。やはり自由に行動出来るオープンワールドには、キャラが決定されている方式は合いません。性格から生き様から何からすべてユーザーに委ねるべきです。
ストーリー性の罠に少しハマってしまっている印象を受けます。ゲームはストーリー性を強化するとほぼ間違いなくクソゲー化します。キャラとかストーリーを押し付けられて喜ぶユーザーなどいないのです。
とくに自由度が売りのオープンワールドゲームでは尚更です。グランド・セフト・オート5でも少しキャラやストーリーを作りすぎた感じ。そしてそのストーリーにしろキャラクターにしろ、たいして面白いものでもありません。
このゲームで遊んでいて、その部分だけは本当にずっと引っ掛かりました。主人公に過剰な設定とかストーリーとか要らないのです。
ゲームはミッションをクリアしていく形で進んでいきます。車を盗みに行ったり、お店を潰しに行ったり、ターゲットをバイクで追跡したり。
いろんなタイプのミッションがあって飽きさせません。難易度もそんなに高くないから、アクションが苦手な私でもストレスなく遊べました。
悪いことをして貯めたお金で愛車を改造したり、物件を購入したりすることも出来ます。街にはゴルフ場もあるし、テニスコートで試合も出来ます。
道を走っていると謎のジャンプ台などもあって、車やバイクでお馬鹿なジャンプスタントを決めることも出来ます。
オープンワールドで作られた街にはこうした細かい遊びや寄り道はたくさんあります。ミッションの合間にいろいろ寄り道して息抜き出来るのもグランド・セフト・オートの良いところ。
オープンワールドがしっかり作られているから、ただ街をドライブしているだけでも楽しいです。ゲームを始めたばかりの初期の頃は、まだ行ったことがない場所も多くて、探索には最適。
れび丸も序盤はよくツーリングに行きました。ミッションばかり連続でこなしていては疲れるし、飽きます。だからたまにバイクに乗って田舎方面へ息抜きに行っていました。
スクーターとかハーレーなどのスピードの遅いバイクが、ツーリングには一番適しています。ミッションを攻略するときとは違い高性能なバイクはいりません。
カーラジオにはいい曲がいっぱい収録されています。好きな音楽をかけて未知の場所へバイクでお出かけ。
グランド・セフト・オート5には市街地の何倍もの広さを誇る広大な田舎町が用意されています。こうした田舎方面こそ休日のツーリングには最適。きれいな景色を見つけたらバイクを降りて写真を撮ったり、お店を見つけたら飲み物を買ってみたり。
ミッションの合間のツーリングは序盤の大きな楽しみでした。
中盤になるとさすがにマップのほとんどの場所へはミッションで行ったことがある状態に。こうなるとツーリングも新鮮さを失います。
そこで中盤によくやった遊びが街中での逃げまわりです。
犯罪を犯すと手配レベルが上がり、警察が追っかけて来るようになります。捕まらないよう車で逃げまわったり、徒歩で路地へ逃げこんだり。しばらく逃げまわると手配レベルが自動で消えます。それまで必死に耐えるのです。
でもただ逃げまわるだけでは能がないので、街のあちこちにあるジャンプ台を活用。パトカーに追われているのに呑気にジャンプスタントを決めるのが最高に気分爽快でした。
この警察との鬼ごっこが超絶楽しい!
逃げまわるという行為は本能を刺激します。生き物は本来外敵に追われ食べられないよう必死に逃げまわります。警察との鬼ごっこも一緒です。食物連鎖を思い起こさせるようなこの遊びに思わず熱中し、気づいたらミッションそっちのけで延々と鬼ごっこに興じていたなんてこともしばしば。
この逃げまわる楽しさがあるからグランド・セフト・オートは面白いんですよ。鬼ごっこで楽しいのはやっぱり鬼より逃げる方です。逃げるって本能的で楽しい。
自由度の高いゲームだから、追ってくる警官を銃で始末してもOK。パトカーだってミサイルランチャーでふっ飛ばしてしまえ!
しかし警官を一定数殺すと、手配レベルがワンランク上がってしまいます。そうなると更に警官の数は増え、ヘリコプターでの追跡なども加わります。
手配レベルが4ぐらいになるともう絶望的です。ほぼ逃げられなくなります。レベル3ぐらいが一番面白かった。
ただ鬼ごっこをするだけでなく、時には空港の広い滑走路をひたすら逃げまわったり、ときには立体駐車場に立て籠もってみたり。
こうした縛りを決めて鬼ごっこをすると飽きません。
建物に立て籠もってどこまで耐えられるか限界に挑戦するのは、鬼ごっことまた違った楽しさがあります。
れび丸はこうしてメインクエストと寄り道的な遊びを半々ぐらい楽しみながらゲームをクリアしてエンディングを迎えました。
ゲームをクリアしたあとは2周目を始めてもいいし、鬼ごっこだけを続けてもいいし。
れび丸は2周目はやらず、鬼ごっこばかりしていました。マップの各地から再開出来るようにセーブデータをいくつか作り、マップのどの地点からでも鬼ごっこが出来るようにしました。
改造バイクとミサイルランチャーを装備した状態にしておきました。死んだらまたセーブデータのどれかをロードして鬼ごっこ再開。もうゲームを進める必要がないので、用意したいくつかのセーブデータで延々遊んでいました。
いろんな鬼ごっこをやったけど、バイクでマップの外周をひらすら逃げまわるというのが一番面白かった!
グランド・セフト・オート5にはマップをぐるっと一周できるような大きな幹線道路が走っています。これを使ってひたすら警察からバイクで逃げ続けます。
これがとにかく楽しくて、クリア後は完全にバイク逃げ回りゲームへ変貌しました。ゲーム本編は100時間ぐらいでクリアしたけど、クリア後のこの外周逃げまわりは300時間ぐらいやったのではないでしょうか。
やっていて全然飽きなかったですね。グランド・セフト・オート5はアクションの出来が非常にいいから、こうした逃げまわりゲームとしても非常に優秀です。
手配レベルをとりあえず3まで上げると丁度いい難易度でパトカーが追ってくるので、マップ外周を逃げまわります。バイクよりパトカーの方がスピードがあるので、すぐに追いつかれます。
自分のバイクとパトカーのスピード差が実に絶妙。街中と違い外周道路は直線が長いため、いい感じにパトカーが追いついてきて激しいデッドヒートが繰り広げられます。
バイクはPCJ 600を使用していました。あまり高性能なものを選ぶと速すぎて逆につまらなくなります。PCJ 600のような普通のバイクがちょうどいいです。
バイクはタイヤがパンクしないよう改造。更にスピードが出るような改造も少し施しました。
でもこちら側の武器はやはり機動性です。後ろからパトカーに体当たりされるのを蛇行運転で防ぎ、上手く誘導してパトカーを壁に激突させたり崖から落としたりします。それが上手くいったときの爽快感ときたら。
崖下に消えていくパトカーをバックミラーで確認する瞬間が最高のエクスタシーです。落ちていくパトカーは滅びの美学すら感じられるほど美しい。
でも1台落としてもすぐに次のパトカーが追ってきます。常時4台5台ぐらいには追われている感じ。その状態で逃げまわります。
最初は難しくてすぐにパトカーに追突されゲームオーバーになっていました。しかしずっとこの遊びを続けているとだんだんとコツがつかめてきて、途中からかなり捕まりにくくなりました。
そうなると更にこの外周逃げまわりゲームは楽しくなります。パトカーをたくさん葬り去られるようになり、死んでいくパトカーをたくさんバックミラーで見れるようになりました。
しかしそれでもせいぜいマップを何周かするのが限界なんですけどね。集中力が続かなくなり、どこかでたいていパトカーに激突されて死んでしまいます。
一番の難所は市街地最南の大きな橋です。田舎方面をぐるっと1周して市街地に戻ってきて、市街地最南の大橋を渡ってからまた田舎方面へ出ていきます。ここを渡るときが実は一番死んだ回数が多かったです。道幅が狭くて走りにくいし、上り坂になるためパトカーに追いつかれやすいんですね。
大橋にかぎらず上り坂は危険。上り坂をいかに上手に凌げるかがこの遊びの肝だと思います。
こうした外周逃げまわりゲームも出来てしまうグランド・セフト・オート5は、一粒で二度も三度も美味しいゲームといえるでしょう。
自由度が非常に高いゲームなので、まだ工夫すれば楽しい遊び方がいくらでもありそう。
ミッションをクリアしていくメインパートも面白いけど、それだけではただの犯罪ミッションゲームです。作り込まれた広大なマップと高いアクション性を活かせば、クリア後も別ゲームのようにあれこれ楽しめます。
れび丸はオンラインモードに興味が湧かなくてほとんどやってません。オフラインで一人で遊んでいても超絶楽しかったです。