ファイアーエムブレム無双

ファイアーエムブレム無双 評価

 80点

2017年9月28日発売

対応ハード:
Nintendo Switch / Newニンテンドー3DS

ファイアーエムブレム無双はこんなゲーム
任天堂の人気シミュレーションRPGがコーエーとのコラボで無双ゲームになって登場!歴代人気キャラを自由自在に動かせるアクションゲーム。悪の魔王を倒すストーリーモードだけでなく歴代ファイアーエムブレムをストーリー風にしたヒストリーモードも搭載していてボリューム満点。
れび丸の最終評価
無双ゲームの最高峰かもしれません。かなり遊べます。ファイアーエムブレムの三すくみシステムや特攻などのコンテンツが無双をさらに面白くしている感じ。任天堂の底力をあらためて実感。コーエー単独ではこれほどのゲームは作れなかったはず。

ファイアーエムブレム無双のレビュー【評価80点】よく出来た無双ゲーム

ファイアーエムブレム無双 レビュー

任天堂とコーエーのコラボによって誕生した無双ゲームです。そしてこれが大成功!

今まで遊んだ無双のなかでNo.1かもしれません。やっていて楽しい。

もととなっているオリジナルのファイアーエムブレムを知らない人でも楽しめます。

れび丸もファイアーエムブレムはあまり知りません。ファミコンで出ていた初代とかその続編など古いやつしかプレーしていません。

だから最近のファイアーエムブレムは全然わかりません。そんなれび丸に追い打ちをかけるように、このファイアーエンブレム無双に登場するのは最近の作品のキャラばかり。

だから会話シーンのやり取りとかイベントの意味などが全然わかりません。見ていてもちんぷんかんぷん。

でもゲームの進行自体にそれらはほとんど関係ありません。ファンのためにあれこれ演出が用意されているだけです。知らなくてもまったく問題なし。

れび丸は実際このファイアーエムブレム無双を200時間ほど遊びました。知らないキャラばかりだし、演出も全然思い入れなんてありません。でも問題なし。

フルボイスでキャラがしゃべりまくるのでファンならもっと楽しめるんでしょうね。2ちゃんねるの書き込みなんかをのぞくと「チキが動いている!もうこれだけで買ってよかった!」みたいなのを見かけます。ファンにはたまらないんでしょうね。

ゲームの内容は無双そのものです。ザコ敵が大量に出てくるのでそれをドカドカと倒していくアクション全開ゲーム。

1面あたり15分ぐらいでクリアできます。倒す敵の数は2000人~3000人ぐらいでしょうか。

他の無双ゲームと変わりません。難易度も似たような感じだし、戦闘マップの広さも同じぐらい。

無双ゲームが好きな人なら楽しく遊べるはず。

では無双ゲームが嫌いな人や飽きてしまった人にとってはどうなのか?

ここがこのゲームの最大のポイントです。れび丸は無双に飽きています。先日買った真・三國無双8なんかもかなりボロクソに酷評しました。れび丸は完全に無双に飽きてしまっている人なのです。

そんなれび丸がファイアーエムブレム無双を200時間も遊んだ。なぜか?

そこには任天堂のコンテンツ力がかなり影響しています。やはり任天堂はすごい。無双さえも楽しいゲームに変えてしまうほどの底力を持っています。

ファイアーエムブレム無双の一番の成功要因は、それぞれのキャラによって得意な敵と苦手な敵を持っていること。ジャンケンのような三すくみが基本となっています。剣は斧には強い。でも槍には弱い。みたいな設定ですね。

これがゲームにメチャクチャ効いてます。強いキャラや有能キャラを出陣させてただ暴れまわるだけではゲームをクリアできません。その面に合ったキャラクターをセレクトして、どのキャラをどちら方面に向かわせるかを考えないといけません。

たったこれだけのことですが、驚くほどゲームを豊かにしてくれています。完全に任天堂の勝利です。さすが。

戦闘に参加できる味方キャラは最大8人まで。そのうち操作可能なのは4人だけ。残りはNPC。指示は出せるけど切り替えての操作はできません。どのキャラを操作できるようにしておくのかはかなり重要。この4人の選別にはかなり悩みます。誰を選んでおくのが正解か?これで命運が決まったりもします。

どのキャラも得意とする敵と苦手とする敵がいますからね。

この部分はある程度なら成長要素でカスタマイズも可能。弱点を減らしてある程度はオールラウンドに活躍できるキャラにしようと思えば多少はできます。逆に長所だけを強化して特化型に育てていくこともできます。

マップ上ではいつでも各キャラに指示が出せるので、状況を見ながら特定方面の攻略を任せたり、拠点を守らせたりします。

こうやって考えながら進めていくのが非常に楽しいです。各キャラが個性いっぱいなので作戦でたっぷり悩むことができます。

成長要素も任天堂のコンテンツ力が光っていてかなり自由。それでいて奥深い。これだけいろんな特技やスキルをキャラクターに付けられる無双ゲームもめずらしいのではないでしょうか。

キャラ育成が非常に楽しい。

任天堂のファイアーエムブレムがもとになっているだけあって各キャラクターはアニメキャラみたいな感じです。やや対象年齢が低め。子供とかアニメ好きの人にピッタリな感じ。

しかし任天堂が作ったキャラクターたちなので個性があるし、ファイアーエムブレムをほとんど知らない人でもすぐに馴染んでそれぞれの特徴をおぼえると思います。

れび丸もすぐに各キャラクターに慣れ親しみました。これは意外とすごいことです。誰が誰なのかわからないまま終わるゲームもありますからね。

ゲームボリュームはかなりあります。れび丸は追加コンテンツも買ったからなおさらそう感じるのかもしれませんが、かなり長く遊べます。

メインのストーリーモードは全20面ぐらいしかありません。15時間ほどで終わるでしょう。

しかしファイアーエムブレム無双のメインはむしろ付属のヒストリーモードのほう。こちらをクリアするには100時間以上かかります。

ヒストリーモードにはストーリーらしきものがないため自由に面を選んで挑戦できます。たまにフルボイスで演出なんかも挿入されますが、基本的にはフリーモードっぽい感じ。難易度が低そうなものから順番に選んでクリアしていけばいいです。

ヒストリーモードはボリューム的にはストーリーモードの5倍ほどあります。どう考えてもこちらがメインです。追加コンテンツを買えばさらにマップが大量に増えて、最終的にはクリアまで200時間かかる大ボリュームに。

褒めてばかりでは能がないので今度は欠点を挙げていきましょう。気になった欠点は3つあります。

一番感じる欠点は草刈りゲームだということ。良作といっていいファイアーエムブレム無双でさえもやはりただの草刈りゲームです。

ザコ敵が弱いので無理してまで戦う必要はありません。ザコ敵なんてただの草。名前付きのボス敵だけを倒していく流れは他の無双ゲームと似ています。

マップで名前付きの敵の居場所を確認してそこに各キャラを向かわせます。拠点もあるので順番にそれも落としていきます。

まさに無双といった感じの進行になります。

しかし三國無双などと違って味方が意外と強いので全部の敵を自分で倒す必要がないのは救いです。このへんに任天堂の力を感じます。ちゃんと指示を出しておけば名前付きの敵も倒してくれるし拠点も落としてくれます。

共闘感がまったくない三國無双とは明らかに違います。

味方を守らないといけない場面などもあって、ザコ敵を完全に無視して進めるゲームでもありません。たまにザコも倒しながら進みます。草刈りゲームには違いないけど任天堂のおかげでやや草刈り感も緩和されています。

2番目の欠点としてあがるのが敵の固さ。

ボスキャラみたいな敵はわりと固いです。今の70%ぐらいの固さでよかったのではないかと思えてなりません。

しかし先程もいったようにファイアーエムブレム無双は三すくみシステムを採用しています。だから固いボスキャラでも有利な味方キャラで戦えばまあ許せる範囲の固さなのかなと。

さらにはファイアーエムブレム無双には特攻というものも用意されています。三すくみのもっと極端なやつですね。たとえばペガサスナイトみたいな飛行キャラは弓兵に極端に弱いです。気をつけないと本当に1発で倒されてしまいます。

このシステムのせいで自分のペガサスナイトの運用には非常に気を使います。敵の弓兵が展開している地域には絶対向かわせられません。すぐやられてしまいます。

しかしこれ逆にいうと敵のボスキャラがもしペガサスナイトなら自分の弓兵で簡単に殺せるということ。実際5秒もあれば簡単に倒せます。

こうした得意不得意システムのおかげで敵の固さもある程度は中和されています。ここにも任天堂の技術力がいきています。

ファイアーエムブレム無双の3つ目の欠点は敵の援軍がやたらわいてくること。

順調に進軍がすすんでいても突然敵の援軍が登場してこちらの作戦や戦略が全部無駄になることがよくあります。

援軍の出しすぎはいけません。戦略性が失われます。ゲーム会社の都合だけで突如援軍がわいても説得力がありません。

援軍のせいで行動がほぼリアクションのみになってしまいます。自分の本陣近くに援軍が突然わいてきたから仕方なく兵を戻すみたいな。

出てくる援軍を順番に倒すだけの流れになって戦略性が失われます。次に何をやるのか全部ゲーム会社に決められているような虚しさををおぼえてしまいます。

ゲームでこうしたリアクション行動をやらせたらダメです。プレイヤー自身に作戦を考えさせて行動させるようにしないと。

もうクリア直前という状況で突如強敵が本陣そばに大量発生したりします。意味ないですよねコレ。もうこっちは面クリ気分なのにいまさら戦闘を付け足されても蛇足にしか感じません。援軍を出しておけば最後まで緊張感を維持できるとでも思ったのでしょうか。

状況がどう変更したのかマップで確認しないといけないのも面倒。援軍というよりは身勝手な状況変更です。完全に。

全ステージで援軍が大量発生するわけではないでまあ我慢できますが、援軍のせいで嫌気がさす面がたまにあるのは残念。

こうした失敗はコーエーの責任でしょう。任天堂ならやらない失敗です。

ファイアーエンブレム無双の大きな欠点はまあこの3つぐらいですね。

敵キャラの種類が少ないせいで味方キャラが敵として登場して穴埋めするとか、キャラの向いている方向がマップで示されないとか、小さな欠点がまだいくつかあるけど気にするほどではありません。

ファイアーエムブレム無双は素晴らしい良作です。ところどころに無双らしい欠点も潜んでいますが、全部コーエーのせいです。

もういっそのこと制作を全部任天堂に任せたほうがよかったのではないでしょうか。続編がもし出るなら任天堂に作って欲しいですね。

キャラクターの成長要素が素晴らしいし、それぞれのキャラクターに指示を出しながら進軍していく展開も素晴らしい。コーエー単独では絶対作れない面白さを持っているゲームです。

無双に飽きたはずのれび丸でも200時間遊んだゲームです。無双が好きな人やファイアーエムブレムのファンならもっと熱烈に楽しめるでしょう。

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